惑星は思ったより短い時間でできるかもしれない
アルマの発見

惑星は思ったより短い時間でできるかもしれない

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人間の赤ちゃんが、お母さんのおなかの中で大きくなるのに9か月かかります。もっと大きいゾウの赤ちゃんは22か月かかりますが、では、惑星(わくせい)が大きくなるのに、どのくらいの時間がかかるのでしょうか。実は私たちが思っていたより、ずっと短いことがわかったのです。

これまで、惑星ができるのに数千万年かかると考えてられていました。しかし、生まれてからたった100万年しかたっていない赤ちゃん星のまわりで、なんと、大きくなりつつある赤ちゃん惑星が見つかったのです!

上の写真には、若い星のまわりにガスとちりでできた円盤(えんばん)がうつっています。このような円盤は若い星のまわりでよく見られますが、太陽系にあるような惑星や月をつくる材料がぜんぶ入っています。

2014年に科学者は、ある若い星のまわりにある円盤に、2本の「すきま」があることを発見しました。上の写真では、すきまがある場所をとぎれた点々で表しています。

見つかった時は、なぜこのようなすきまができているのか、誰もわかりませんでした。すきまの中に赤ちゃん惑星がいるのかもしれない、と考える人もいました。若い惑星はガスやちりをひきよせながら大きくなり、円盤の中で惑星の通り道にそってすきまを作るからです。

しかしほかの多くの人々は、この星のまわりで惑星ができるにはまだ若すぎるから、別の仕組みでできたのではないか、と考えました。このなぞの答えを見つけるには、もっとたくさんのデータが必要でした。

そのためこの2年間、科学者はこの星と円盤のくわしい写真を集め続けてきました。その結果、おどろいたことに、このすきまは赤ちゃん惑星の足あとだとわかったのです!

しかし、このわくわくする答えから新しいナゾが生まれました。この惑星は、どうやってこんな短い時間でできたのでしょう?答えをさがすために、この星をもっとちゃんと見ないといけませんね。

まめちしき

内側の「すきま」は、太陽系で言えばめい王星が回っているあたりにあります。2番目のすきまは、なんとその2倍も遠くにあります。この文章は、スペース・スクープの記事を参考にしています。


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