アルマ望遠鏡が見つけた、ふしぎな赤ちゃん銀河
アルマの発見

アルマ望遠鏡が見つけた、ふしぎな赤ちゃん銀河

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わたしたちは、天の川銀河(ぎんが)のなかに住んでいます。天の川銀河は、どらやきをもっとたいらにしたような形をしています。このような銀河を、円ばん銀河といいます。アルマ望遠鏡の観測で、円ばん銀河が、天文学者たちがよそうしていたよりもずっと早く成長することがわかってきました。この結果には、天文学者たちもおどろいています。

宇宙は、138おく年前のビッグバンで生まれました。それから何おく年かあとに、小さな銀河が生まれはじめました。そして、小さな銀河がたくさん合体することで、大きな銀河ができていった、と天文学者たちは考えています。銀河が合体すると、銀河の中はグシャグシャにかきみだされてしまいます。平らな円ばん銀河は、こうした合体がぜんぶ終わった後、銀河のなかが落ち着いてしずかになったあとに生まれた、とこれまでは考えられていました。これには、何十おく年もかかるはずでした。

しかし、アルマ望遠鏡で遠くのある銀河を調べてみると、これまでの考え方がまちがっていることがわかりました。その銀河から出た光が地球に届くまでには、123おく年かかります。つまり天文学者が調べたのは、その銀河の123おく年前のようすです。ビッグバンから、たったの15おく年しかたってない時代です。

おどろいたことに、この銀河はきれいに回っていました。私たちが住む天の川銀河のような、成長した銀河だったのです。きれいに回っている銀河がこれほど昔の宇宙でみつかったことは、これまでありませんでした。これはまるで、できたばかりのツバメの巣に、生まれたばかりの大人の鳥がいるようなものです。そんな鳥をみつけたら、びっくりしてしまいますね。

こんなに早く銀河が成長していたのはなぜか、まだだれも答えを知りません。もしこの銀河がたくさんの小さな銀河が合体してできたものなら、たった15おく年ではここまで大きくはなれないはずです。もしかしたら、ひとつの小さな銀河にまわりからたくさんのガスが流れこんでくることで成長したのかもしれません。それでも、銀河がきれいに回るようになるには長い時間がかかるはずです。

天文学者たちは、昔の銀河をもっとたくさん調べたいと思っています。こうすることで、銀河がどうやって成長して天の川銀河のようになったのかがわかるはずだからです。


何を調べたの?

今回アルマ望遠鏡でかんそくした銀河には、DLA 0817gという名前がつけられています。この銀河は、2017年にアルマ望遠鏡で発見されました。研究者の中には、この銀河を「ヴォルフェ円ばん」と呼ぶ人もいます。2014年に亡くなった天文学者アーサー・ヴォルフェさんの名前にちなんだものです。この銀河のなかでは、ガスがきれいに回っていますが、そのスピードは秒速270キロメートルにもなります。これは、私たちが住む天の川銀河のなかでのガスの動きとおなじくらいのスピードです。

だれが調べたの?

DLA 0817gの研究は、ドイツのマックスプランク天文学研究所のマーセル・ニールマンさんたちのチームがおこないました。ニールマンさんは、アメリカのザビエル・プロチャスカさん、インドのニッシム・カネカーさん、アメリカのマーク・ラフェルスキーさんといっしょに研究しました。この結果は、科学雑誌「ネイチャー」で発表されました。

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