星が死ぬとき、砂粒がつくられる
アルマの発見

星が死ぬとき、砂粒がつくられる

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今からおよそ30年前の1987年2月、南の空で大爆発(だいばくはつ)がおきました。これに最初に気づいたのは、チリの天文学者イアン・シェルトンさんと、オスカル・デュハルドさんでした。しかしこの時には、まだアルマ望遠鏡はありませんでした。

この爆発は、超新星1987Aと名付けられました。超新星というのは、とても重い星が一生の最後におこす大爆発のことです。この爆発で、星はこなごなに飛び散ってしまいます。飛び散ったガスはいまも宇宙の中に広がり続けています。

爆発を起こしたとき、星はふだんの1億倍も明るく光ります。とても明るいので、16万3000光年というとても遠い場所にあるにもかかわらず、望遠鏡を使わなくても見ることができました。爆発で吹き飛んだガスは、1時間に3000万キロメートルというものすごいスピードで飛んでいます。これは、45秒で地球から月に着いてしまうほどのスピードです。

爆発が起きてから、いろいろな望遠鏡がそのようすを観測しました。NASAのハッブル宇宙望遠鏡や、チャンドラX線望遠鏡でも観測されています。そして2012年、アルマ望遠鏡がこの超新星1987Aを観測しました。

超新星爆発から30年たって、爆発で広がっていくガスのようすが改めて写真にとられました。アルマ望遠鏡では、超新星爆発が起きた場所に冷たい砂粒ができていて、その砂粒が電波を出すようすをキャッチしました。超新星1987Aは、砂粒の工場だったのです!他の超新星爆発でも、きっとたくさんの砂粒ができていることでしょう。

星が死ぬときには、炭素や窒素(ちっそ)、酸素や鉄といった、私たちの体にもたくさん含まれている元素が宇宙にばらまかれます。そして、砂粒もできるのです。

ここで作られた砂粒が、長い長い時間をかけて、別の惑星の材料になるかもしれません。私たちの地球も、砂粒でできています。つまり、ずっとずっと昔に星が爆発して、そこでできた砂粒で地球が作られているのです。超新星1987Aを調べることで、私たちが住む地球がどうやってできたかもわかるのです。

なにを?

超新星1987Aは、Sanduleak –69° 202と呼ばれていた星が爆発したものでした。この星は、私たちが住む天の川銀河のすぐとなりにある銀河、大マゼラン雲にあります。この超新星爆発が起きたのは1987年2月23日でした。もっと正確に言えば、光が飛んでくる時間を考えると、それよりも16万3000年前といえるでしょう。

だれが?

超新星1987Aの30周年を祝うために、いろいろな望遠鏡で撮影した写真が発表されました。アルマ望遠鏡を使った観測は、アメリカのバージニア大学にいるレミー・インデベトーさんたちの研究チームが行ったものです。この成果は、専門的な雑誌「アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ」で紹介されました。


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