電波って何ですか?

耳がいい人は、とても高い音まで聞こえます。ふつうは大人より子どものほうが、耳がよく聞こえます。お父さんやお母さんには聞こえないとても高い音が、あなたには聞こえているかもしれませんね。

それでも、まだすべての音が聞こえているわけではありません。音がどんどん高くなっていくとやがて聞こえなくなってしまいますが、犬はその高い音を聞くことができます。犬は鼻がいいだけでなく、耳もとてもいいのです。犬笛の音は高すぎるので人間には聞こえませんが、犬はその音に反応します。世界には、あなたに聞こえる音以外にもたくさんの音があるのです。

光もそれと同じで、目に見えている光以外にもたくさんの光があります。光は、波の性質を持っています。その波の山と山の間の長さを、波長(はちょう)といいます。人間の目はいろいろな色を見ることができます。赤色の光は、目で感じることができる中では波長が一番長い光です。オレンジ色、黄色、緑色、青色、紺色、紫色の順に波長が短くなり、人間の目で見える光の中で波長が一番短いのは紫色です。

しかし、人間の「目に見えない色」をもった光もあるのです。紫外線や赤外線がそれです。赤外線は赤色の光よりも波長が長く、紫外線の光は紫色の光よりも波長が短いため、私たちには見えません。でも動物の中には、こうした「目に見えない色」を見ることができるものもいます。たとえば、ヘビは赤外線を見ることができます。ハチは紫外線を見ることができます。

他にもたくさんの種類の「光」が存在します。携帯電話で電話をかけるときには電波を使います。病院で骨の写真を撮るときには、エックス線を使います。これらはすべて、目には見えない種類の光なのです。人間には限られた光しか見えないなんて、残念ですね。まるで、耳がよく聞こえないときにコンサートに行って、音楽のとても低い音や高い音の部分を聞くことができないようなものです。

星、星雲、銀河はあらゆる種類の光を出しています。宇宙からの「目に見える光」はふつうの望遠鏡でも見ることはできますが、それ以外の光を見るには特別な道具が必要になります。空からとどく電波をキャッチするため、天文学者は大きなアンテナを使います。こうしたアンテナを「電波望遠鏡」と呼びます。

アルマ望遠鏡では、66台のアンテナを使って宇宙からやってくる電波をキャッチしていま

す。アルマ望遠鏡が観測するのは、電波の中でも「ミリ波」「サブミリ波」と呼ばれる種類の電波です。ミリ波やサブミリ波は赤外線よりも波長が長い光なので、人間の目で見ることはできません。でも確かに存在していて、アルマはそれをキャッチすることができるのです。ミリ波やサブミリ波を調べることで、宇宙について新しい発見をすることができます。目に見える光を観測するだけではわからなかったことがわかります。たとえば、宇宙に砂糖に似た分子があることをアルマで見つけることができました。