最初の銀河はいつ生まれたのですか?

地球は、太陽のまわりを回っている惑星(わくせい)です。太陽はみずから光と熱を出す星で、とても大きな高温ガスの球です。太陽は、天の川銀河の中に数千億もある星のひとつです。さらに、天の川銀河は宇宙に存在する何千億もある銀河のうちのひとつです。

天文学者たちは、宇宙が永遠の昔からあったわけではないことに気づきました。およそ138億年前に起きたビッグバンによって、宇宙は生まれたのです。ビッグバンとは、エネルギー、物質、時間、空間の大爆発(だいばくはつ)です。ビッグバンのすぐあと、広がっていく宇宙の中は熱いガスでいっぱいになりました。そこに銀河や星、惑星がどのようにしてできていったのでしょうか。アルマ望遠鏡が、その答えを見つけてくれるかもしれません。

まず、宇宙の熱いガスが冷やされて光を出さなくなります。次に、冷やされたガスが自分の重力によってひとかたまりになっていきます。このかたまりが、最初の銀河です。さらに、この暗い雲の中の小さなガスのかたまりがぎゅっとつぶれて熱くなってかがやき始め、宇宙で最初の星が生まれました。

広がっていく宇宙の図。 Credit:Frannerd + A. Peredo – ALMA(ESO/NAOJ/NRAO)


これが、いま考えられている宇宙の最初のようすです。これが正しいかどうか、アルマを使って確かめることができます。ほかの望遠鏡と同じように、 アルマは過去に起きたことを見ることができます。遠くの星や銀河の光が地球に届くまでには、とても長い時間がかかるからです。私たちが見ているはるか遠くの銀河の光は、何十億年もかけて地球に届いた光です。そのため、何十億年も前のその銀河のすがたを見ることができるのです。

ずっと昔に起きたことをさかのぼって調べるには、ひじょうに遠くの宇宙を観測する必要があります。これまで、地上の大望遠鏡やハッブル宇宙望遠鏡などを使って、120億光年以上もはなれた場所にある銀河が見つかっています。これは、その銀河の光が届くまでに120億年以上かかったということになります。まだ宇宙が生まれてそんなに時間がたっていないころのようすが見えているということです。

しかしこれまでの望遠鏡では、遠くの銀河で最初に生まれたひとつひとつの星を見ることはできません。最初の星がいつ生まれたのかを知るにはどうすればよいでしょうか。そこでアルマ望遠鏡の出番です。星はその一生を終えるときに、大量のガスとちりを宇宙にまき散らします。巨大な星は爆発(ばくはつ)してばらばらになることもあり、これを超新星爆発(ちょうしんせいばくはつ)と呼びます。超新星爆発からは、ものすごい量のちりがつくられます。

アルマは、ちりが出す電波をとらえることができます。ですから、遠くの銀河の中にちりを発見できれば、その銀河ではもう星がたくさん死んだあとだとわかります。最初の星のちりがいつできたのかをアルマで調べることができれば、最初の星がいつ作られたのかというナゾがとけるのです。

もちろん、アルマは、それほど遠くない銀河にある冷たいちりの雲についてもたくさんの新発見をすることでしょう。アルマは、宇宙の歴史のすべてを明らかにするのを助けてくれます。


図の説明:もし宇宙の歴史が1年だったら?この宇宙の歴史を表すカレンダーでは、ビッグバンで宇宙が生まれた日を1月1日としています。天の川銀河が生まれたのは5月1日、私たちが住む太陽系ができたのは9月、地球上に生命が生まれたのは10月。人間があらわれるのは12月31日の大みそかということになります。 Credit:Frannerd + A. Peredo – ALMA(ESO/NAOJ/NRAO)