チャナントール高原はどこにあるの?

アルマ望遠鏡は地球上で一番大きな天文台のひとつで、北アメリカ、ヨーロッパ、東アジアの国が協力して建設しました。アルマがある場所は、建設に参加した国がある3つの大陸のどこかだと思うかもしれませんが、そうではありません。アルマ望遠鏡は南アメリカ大陸にあります。

天文台を作るのに一番良い場所は、大気の外の宇宙空間です。地球の大気を通して宇宙からやってくるかすかな電波をキャッチするのはとてもむずかしいからです。しかし、アルマ望遠鏡と同じ66台のアンテナをもし宇宙に打ち上げるとしたら、ものすごくたくさんのお金が必要になってしまいます。だから今のところ、宇宙にアルマ望遠鏡を作ることはできません。

アルマのような天文台を建設する場所として宇宙空間の次によい場所なのは、地球のとても高い山の上です。できるだけ空気がきれいで、できるだけ雨が降らないところが向いています。近くに人が住んでいなければもっと良いですね。

北アメリカ、ヨーロッパ、東アジアには、そのような場所はほとんどありません。でも天文学者たちは、アルマを建設するのにぴったりの場所が南アメリカ大陸にあることを発見しました。「チャナントール高原」という場所です。アルマの66台のアンテナは、そこで宇宙を観測しています。

チャナントール高原は、南アメリカ大陸のチリという国にあります。チリは、世界一細長い国です。チリ北部は熱帯地域ですが、南のはしは南極の近くです。チャナントール高原は、チリ北部のアタカマさばくの中の標高が高い場所にあります。

アタカマさばくは地球でもっとも雨が降らない場所のひとつです。アルマにはかわいた空気が必要なので、ぴったりですね。さらに、チャナントール高原は標高5,000mというとても高いところにあります。電波の観測所は標高が高い場所に作る必要があるので、これも好都合です。しかもアタカマの空は雲のかけらも見えないほどすきとおっていて、40km以上はなれた場所に小さい村が2、3か所あるだけです。チャナントール高原はアルマにとって完ぺきな場所なのです。

アルマはとても不便な場所にあるため、行くのは大変です。まず、チリの首都のサンティアゴまで飛行機で行きます。そこから小さい飛行機に乗りかえてカラマという町に行きます。

カラマからバスに乗って、サンペドロ・デ・アタカマという小さい村に移動します。さばくの中にあるのんびりとしたオアシスの村です。

アルマ望遠鏡ではたらく人たちは、標高2,900mの場所にある山ろく施設(OSF)で仕事をしています。ここまでは、サンペドロ・デ・アタカマから車で40分近くかかります。OSFには事務や研究のための建物、アンテナ管制室、宿舎、食堂などがあります。さらに急な山道を28km登ると、ようやくアルマ望遠鏡のアンテナがある場所(山頂施設)にたどり着きます。標高は5,000mです。東京から行くとしたら、飛行機ののりつぎを待つ時間もいれて、だいたい40時間くらいかかります。